センター試験(英語)は単語が命!?8割目指す受験生へのアドバイス【勉強法】
私は4年間、個別塾でアルバイトをしながら受験英語を教えていたことがあります。
今回はその経験から、今後受験を控える高校生へのアドバイス(勉強法)を簡単にまとめたいと思います。
特に
- センター試験で8割を超えたい受験生
- 英語が苦手(嫌い)な受験生
- TOEICテスト500~600あたりを目指して勉強中の方
といった学習者を対象に記事を書きたいと思います。
宜しければ参考にしてください。
受験英語最大の攻略法
センター英語の最大の攻略法をお教えします。それは
とにかく単語を覚えること
です。
とてもつまらない答えですね。
ありきたりで平凡でがっかりされたかもしれません。
もしかすると「そんなこと知っていますけど」と冷ややかな目をした受験生もいるかもしれませんね。
でも、あえて言わせていただきましょう。
あまい!あまい!
甘ぁぁぁぁい!!!
何故かというと、あなたがこのページにたどり着いた時点で、センター試験8割を取ることに不安を感じているのは確実だからなのです。
でも、センター試験英語8割って、実はすごく簡単なんです。
何故かというと
- センター試験の英語長文に出てくる単語は、ほとんど英単語帳に記載されているものばかり
なので、単語帳の単語をきちんと覚えさえすれば、そう困ることはないのです。
もし今、センターレベルの英長文を読めないと感じているのであれば、貴方は実際に理解している数百倍くらい単語を覚えることが大切だと腹をくくる必要があります。
95%仮説という言葉を知っていますか?
突然ですが、あなたは「95%仮説」というものを知っていますか?
これは
自分が読んでいる英文の95%の単語を知っていた場合、あなたはその英文を読む実力をもっている。
逆に、5%以上知らない単語がある場合、自力でその英文を読むことは不可能である。
という仮説です。
つまり
- 知っている英単語の量で、その長文が読めるか読めないか判断できる
という、とても便利な考え方なんです。
ということで早速、受験生各位。
センター試験の過去問、もしくは最近受けた模試の英語長文を開いてみてください。
そして
- 知らない単語にチェックを付けて数えてみましょう
どうでしょうか?
もしチェックばかりつけてしまったならば、その長文は読めません。
この読めないというのは主観的な判断ではなく、客観的な判断です。
ダチョウが空を飛べないのと同じように、今の貴方にはその英文は絶対に読めないのです。
では何をしなくてはいけないのか?
英単語を覚える
ただそれだけです。
英単語を覚えることは、夢の扉を開くことと同じ
人間はあまりにシンプルでしかも根気がいる作業を避けようとします。
結果が出るまでそれを行い続けることが出来ません。
もっと簡単な楽な方法があるんじゃないか、と探し続けて時間を無駄にします。
でも、単純でいいんです。
英単語帳に収録されている重要単語を覚えましょう。
もしそのなかに意味の知らない単語が沢山あるのにセンター試験を受けに行くのであれば、プールに行くのに水着とタオルをもっていないような状況にあると想像してください。
なんやこいつ、なんでプール来てんねん
と単純に思いますよね。
塾講師を長年やっていた身から言わせてもらいますと、英単語を覚えていないのに英語ができないと嘆いている受験生は、それと同じようなものに見えます。
完全に、裸ですね。
真っ裸で、プールに来ているんです。
泳ぐどころの話じゃありませんよ。
とりあえず水着持ってきてね、とアドバイスするしかないわけです。
英語の先生が皆、口をそろえて英単語を覚えろと言うのはそれと同じです。
皆、とりあえず生徒に水着を着せたい。その一心なんです。
それなのに多くの受験生は、裸のまま
「僕には時間が無いんです!!!今すぐバタフライの泳ぎ方を教えてください!!!」
と狂人みたいなことを言ってきたりします。
いやいや、ちょっと待て、と。
繰り返しますが、単語を覚えていなければ、どれだけ難しい英文法を勉強していても、意味がないんです。
頭が悪いから、英語ができない。
理系だから、文系の英語が苦手だ。
英語が全然読めないから、文法の勉強ばかりしている。
違います
まず、考え方を根本的に変えてください。
センター英語というのは、英単語を覚えるというあまりにも当たり前でつまらない作業をいかに乗り越えられるのかという精神力を測るためのテストと考えてください。
単語カード、派生語、語源、語呂、どんな手段を使ってもかまいません。
繰り返します。
単語を覚えている自信がない場合は、とにかくひたすら単語を覚えてください。
この作業は単調でつまらない作業ではありません。
考えてみてください。
単語を覚えることは、英語読解が苦手な貴方の前にある夢の扉でもあるのです。
何故なら単語を覚えるだけで、英語が読めるようになるんです。
英文の中で知っていると確信できる単語の数を95%という数値を目指して覚えていくだけでいいんです。
単語を覚えるだけで、今まで100点を取ることもできなかった学生が、いきなり160点を取ることが出来るようになるんですよ!
そんな科目、ほかにないですから!
英単語の効率の良い覚え方
折角なので英単語を覚えるときのポイントを整理しましょう。
個人的には以下、3つだと考えています
- 英単語は10個~20個ではなく50~100個で一気に覚える
- 必ず発音を意識する(音声を聞く)
- 使い方も意識する
です。
これも受験生がやりがちなのですが、少ない数の単語を完璧に覚えるまで、繰り返し学び続ける生徒がいます。
これは、あまり薦められません。
効率がいいのは、できるだけ大量の単語を1週間と期限を決めて、ざっくり覚えて、どんどんと次に進みながら、復習を重ねていくという覚え方です。
毎日100個でも200個でも構いません。
- とにかく一度に大量に、何度も繰り返すことが大切
それから音声を聞きながら覚えると効率が良いです。
CDをいちいち聞くのが面倒な受験生は、最近ではアプリを使用するのが一番ですね。
使用する教材について
私がおすすめする英単語帳は
- 『システム英単語』
です。
これが一番、例文が見易い。
モチベーションが上がり、成績にも効果が出やすいと思います。
青文字で書かれているミニマルフレーズも必ず覚えるのがポイントです。
これ一冊をきちんと覚えて、センター8割を切るということはまずないでしょう。
アプリを使用するのであれば『ターゲット1900』がおすすめです。
私が受験生のときにも、こういうものがあればよかったのにと心から思えるほど
- 使い勝手が良い
です。
英単語ターゲット1900(5訂版)
物書堂¥610posted withアプリーチ
ちなみに無料のアプリもあります。
こちらは、ワンコ育成ゲーム方式になっていて楽しく学べます。
ターゲットの友1900 英単語アプリ
Obunsha Co.,Ltd.無料posted withアプリーチ
さらに覚える単語の個数を増やしたい学生には
- 『DUO3.0』
を薦めています。
例文で覚える英単語帳で、英単語のレベルは少し上がります
(TOEIC700~くらいまで対応できます)
ただ『DUO3.0』はCDが別売りなのがネックですね。
ちなみに8割なんて余裕で、もっと高みに登りたいという向上心があるのであれば、学生のうちに
- 英検準1級を取得してしまうのが一番良い
と思います。
取得できなくても『パス単準1級』の単語を覚えてしまえば、怖いと思う受験長文に出会うことはないと思います。
英検準1級のレベルさえあれば、どの大学の英語の試験にもある程度対応できるとも思います。
また単語の覚え方に関しては、以下の動画が大変参考になると思われます。
具体的なセンター英語攻略方法
加えて、具体的なセンター英語の効率が良い解き方、勉強方法を教えておきます。
長文マスターになる決意
ご存知かと思いますが、センターは
- 長文の比重が大きい
です。
第3問から第6問まで続く長文を時間内に解けるスピードがないと高得点を取ることはできません。
なので、8割越えを狙う受験生は、
- 各長文問題で1ミスまでなら、OK
と思いながら問題を解いてください。
- 6点×4問=24点までの失点
ならば、自分を許すモチベーションです。
1ミスまでならOKと思うと、気持ちが少し軽くなります。
9割超えたい学生の目標は全問正解です。
センター英語は形式への慣れが重要
必用な教材についても記載しておきます。
赤本やセンター形式と名の付く問題集を手あたり次第そろえてください。
文字通り、解きまくりましょう。
センター形式の問題を大体20回分を解いたころには、センター長文を長いと感じずに問題を解くことができるようになっているでしょう。
上記は赤本と同じくらい必須。
毎年発売されているので、最新のものを買うことをお勧めします。
また下記のような薄い形式別の問題集を多量にやるのもお勧めします。
見直しと分析を繰り返すことの重要性
私は受験生にセンター形式の問題を大量に解かせていました。
しかし長年、見ていて思うのは
- 伸びる生徒と伸びない生徒の差が激しい
ということです。
観察した結果その違いは、見直しの有無にありました。
- 伸びる生徒は、同じ問題を解かせると二度目は必ず解ける
- 伸びない生徒は一度目に解いた時と全く同じ点数
つまり見直しを徹底的にしている生徒は伸びるし、問題を解くだけで満足している生徒は伸びなかったんです。
問題は解くだけでは意味がありません
必ず見直しをしてください。
そして自分の英文読解力を分析してください。
分析ポイントは大きく分けて3つです。
1、知らない単語の数を減らす
繰り返しますが「95%仮設」によれば、5%以上知らない単語がある場合は自力でその英文を読むことは不可能です。
けれどもセンターレベルの英文は、受験用の英単語帳をマスターさえしていれば、ほとんどの単語を知っている状態で、試験に臨むことができます。
とにかく単語を覚えましょう。
2、単語は知っているのに読めない
しかし、単語を覚えたはずなのに長文が読めないという人もいるかもしれません。
このような場合は
- 原因の追究が大切
です。
例えば
- 知らない熟語や語法がないか確認
- ➡回答をしっかりと読み込み、新しい情報を入れていく
- スラッシュリーディングを行う
- ➡文の区切りや構造を理解する
といった対策が考えられます。
単語を知っていても、熟語を知らない(勘違いして読んでいる)生徒は多いです。
慣用表現や語法がさっぱり抜けている場合も同様です。
読み方をスラッシュリーディング(斜めの線を単語と単語の間にいれながら、読む)に変えるだけで伸びる生徒もいます。
一度やってみてもよいでしょう。
ほかには
- SV関係を見抜けているか?
といった原因が考えられます。
単語を覚えているのに読めない学生は、大体これが甘いです。
長文読解は
- どこが主語(S)でどこが述語(V)か把握できていなければ、英文を正しく読めません(読めていても、元の国語力が高いので、推測して読んでいる場合がほとんどです)
英語を常に正確に読めている受験生は、尋ねるとすぐにどこがSとVか即答できます。
自然と見つけながら読んでいるのです。
ぜひ意識してみてください。
そもそも国語が苦手な受験生は?
これらを見直しても原因がわからない場合は、読解のレベルで躓いている可能性があります。
いわゆる
- 国語力が低すぎるという問題
です。
その場合は
- 答えの訳文を読み、日本語でその文章の意味が読み取れるか確認
してみてください。
日本語でも意味が分からなければ、英語で読めるはずがありません。
その場合は、国語の勉強も併せて、長期にわたり、英語長文と向き合っていくことを勧めます。
3、設問の見直し
最後に、多くの受験生が見落としているのが、設問の精読です。
間違えた問題だけでなく、読めなかった設問があれば、必ず見直しをしましょう。
センター英語は設問を正しく読めるか明暗を分けるカギとなります。
よくある誤訳のパターンは、
- 勝手に主語と目的語を入れ替えて読む
- 肯定文と否定文(hardlyやrarelyなどの否定語の見落とし)を間違える
- 比較、最上級などの読解ミス
です。
設問を選ぶときは、必ず設問自体を精読しましょう。
それから
- 長文の中から答えの根拠となる部分を必ず見つけ出す
癖をつけましょう。
見直しの時に「この問題はここが根拠」と自分に解説する癖をつけるといいです。
ちなみに、英語の場合は
- パラグラフの頭と最後に要点がまとまっていることが多い
です。
とにかく、書いていないことは答えになりません。
この点は、センター国語と同じですね。
過去問(赤本)の使い方
最後に、赤本の使い方もメモしておきます。
自分の実力を知ることが大切
センター試験対策をする受験生は、赤本を購入しましょうね。
安いです。
参考書を買うことに渋る学生が多いですが、塾一回行くのお金の3分の1もかかりません。
こういうものは躊躇うことなくバンバン買ってください。
購入したら、実際に問題を解いてみましょう。
できれば2000年代以降の問題を解きましょう。
ポイントは
- 必ず時間をはかる
- 知らない単語にさっと丸をつけながら解く
この二点が大切です。
受験生は勉強用にキッチンタイマーを用意するといいです。
終わったら、大事なポイントがあります。
もう一度、時間制限なしで、同じ問題を解いてみるということです。
その後、答えを見て採点します。
つまり
- 時間内に解き終える
- 解答を見る前にもう一度「無制限で精読」
- 変えたい答えを青ペンで記入
- 答え合わせ
というプロセスです。
これで、センター試験に必要な
- 精読力と速読力の二つの力を測定
できます。
このテストを実施することで、受験生は大体以下の5パターンに分類されます。
- A:時間内に余裕をもって全問解答でき、かつ8割を超える
- B」時間はオーバーするが、時間無制限で精読すると、8割を超える
- C:時間内に余裕をもって全問解答できるが、8割を超えられない
- D:時間をオーバーし、時間無制限で精読しても、8割超えられない
- E:センター試験の問題を、全部解く前に力尽きる(もしくは点数が2桁)
この5つのタイプのどれに自分が当てはまるか確認してください。
- A,、Cタイプの方⇒英文法の重視の学習
- Bの学生⇒速読重視の学習
- C、Dのタイプ⇒単語学習
- Eのタイプ⇒本気の単語学習(⇒場合によっては中学英語から復習)
がおすすめです。
DとEタイプの学生に関しては、文法をやる時間が勿体ないです。
とにかく単語帳がぼろぼろになるまで覚えるだけで、20~30点は伸びるはず。
ちなみにAタイプの受験生には、2パターンいます。
- どんなセンター形式の問題でも、余裕で8割を超える受験生
- 問題によって、130~140点代まで点数が下がってしまう受験生
注意すべきは②の受験生です。
問題の相性が悪かったという考えはセンター英語では通用しません。
センター英語はある程度のレベルに達している学習者であれば
- 必ず8割を超えられるようにできているペーパーテスト
です。
もし8割を取れない(130~140点代まで点数が下がってしまう)ということがあるならば、何か根本的な原因があります。
このタイプはCタイプの学生とほぼ同じレベルと考えて、センター対策を怠らないでください。
英文法学習の重要性は?
ちなみに①の受験生と②の受験生の違いは
- 英文法の定着度
にあります。
このレベルに来て、英文法の定着度が大きな意味を持ってくるんですね。
特に国語が得意な学生に多いのですが
- 英単語の羅列からなんとなく意味を読み取り、なんとなく設問を把握して、なんとなく正解してしまうという学生
がいます。
もしあなたが、英文法をきちんと学習している自信がない。
もしくはセンターレベルの英文の構造を事細かに説明することができないのであれば、改善の余地があります。
文法を復習しましょう。
ただし国立志望の学生であっても、過去問で8割安定してとれていないのであれば、難しい文法書をやる必要はありません。
できるだけ簡易で読みやすい文法書を読んで、もう一度英文法の基本を学びなおしましょう。
最後に繰り返しますが、すべてのタイプの学生に当てはまるのが
- 単語の見直し
です。
自分が丸を付けた単語は意味を確認し、次に見たときは意味が言えるようにしてください。
最後に*受験英語の生命線は「英単語」だ!
最後に補足しておきますが
- 単語を覚えるというのはどういうことなのか
きちんと理解しておいてください。
それは文章中に出てきて、ぱっと意味が浮かんでくるという意味です。
つまり
- 3秒以内に訳が出るという速さがないと意味がありません。
10秒数えてなんとなく答えが出てきて、たまたま当たっているというのは、覚えているとは言いません。
そこら辺を勘違いしている受験生が、多い気がします。
たまに国立志望で英語を苦手としている受験生で、学校ですごく難しい長文を辞書ありで延々と和訳したり、すごく細かな文法問題をやることで「自分は凄く勉強している」と思い込んでいる生徒がいます。
なのに、基本となる単語学習がおろそか(頑張っているけど小テストのために覚えているだけ)、マーク模試やセンター英語過去問で点を取ることができず、勝手に苦しんでいます。
私はそんな学生に
ちょ、待てよ
と言いたいです。
まずは単語を本気で覚える。
それだけで劇的に変わる、すべてはそのあとだ、と。
まずはセンターレベルの英文における95%仮説を乗り越えてください。
こんなことを偉そうに書いていますが…
私は昔
英語が大っ嫌い
でした。
今でも得意だとは思っていません。
文系科目の中で一番苦手意識が強いです。
だからこそ、少しでも苦しんでいる学生にこういった自分なりの気づきを伝えたいという気持ちがあります。
一時は、横文字を見るのさえ嫌でした。
でも今では、制限時間の半分の時間でもセンター8割なら取れます。
何故なら本当に、センター8割というのは難しい数字ではないということに、気づいたからです。
まずはそれを知ることです。
知るために、単語を覚えることです。
これは本当に、夢の扉になるんです。
むしろ単語の暗記で点数を確実に伸ばせるチャンス科目というくらいの意気込みで、頑張ってほしいです。
一人でも多くの受験生に春が訪れることを心から願っています。
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