世界遺産検定2級に1発合格する短期間勉強方法
突然ですが、この度「世界遺産検定2級」に合格することができました。
(わーい♡)
感想としては、勉強がとても楽しかったです。
2週間という短期間に絞って勉強したのも、勉強に集中できた理由だと思います。
旅行好き、歴史好き、地理好きなど色々な方に楽しんで受けてもらえる検定だなぁと受験しながら思いました。
折角ですので、今後受験される方の参考のために記録しておきたいと思います。
「世界遺産検定」に興味があるという方や、2級取得を目指している方の参考になれば幸いです。
いきなり2級から挑戦して大丈夫?
まずは世界遺産検定のHPから、受験の申し込みをします。
私は、できるだけ節約受験をしたかったので最初から2級を受験しました。
各級の難易度は
- マイスター:すべての世界遺産(論述)
- 1級:すべての世界遺産
- 2級:主要な遺産300件
- 3級:主要な遺産100件
- 4級:主要な遺産30件
となっています。
1級を受験しないとすべての世界遺産をマスターしたとは言えないので、ぜひ1級を取得したいところなのですが、1級は2級取得者でないと挑戦できません。
ということで、2級受験。
感想としては、
- 全問マーク式
- 合格点数は約6割
- 受験者の合格率は40~50%越え
なので、最初から2級に挑戦しても大丈夫だと思いました。
勉強時間は20~30時間ほど確保すれば、確実に取得できると思います。
ただ、大学受験時に世界史受験者かどうかで取り組みやすさが変わるかもしれません。
人名や地名を割と知っていたというのは勉強しやすかった理由の一つでした。
仮に
- 世界史の知識が全くない
- 世界地図を全く知らない(地理がさっぱりわからない)
という不安がある人は、3級受験からでもよいのかもしれません。
参考にしてください。
世界遺産検定2級受験に必要なテキスト
2級取得までに必要な参考書は、以下2冊の本になります。
1冊目は、公式の参考書です。これが無いとまず始まらないので必ず最新のものを購入しましょう。
※2021年現在は第4版が最新になりますのでご注意ください。
ちなみに私は、版の古いもの(2013年発行)を利用して受験しました。
しかし困ったことに、古い版には新しく登録された世界遺産が紹介されていません。
そのため私はわざわざ本屋で新しい版の内容を立ち読みしたり、ネットで2013年以降登録された日本の世界遺産を調べたりと、非常に苦労しました。
ですから公式の参考書を購入するときは、必ず最新のものを購入してください。
もう一つ必要なのが過去問題集です。
これも毎年3月に新しいものが発行されていますので、常に最新のものを購入することをお勧めします。
ちなみに過去問も、私は三年ほど古いものを利用して対策することになりました。
合格はしましたが、以前なかった英語の問題が加わっていたたり、形式の異なる問題が見られました。
そのため過去問も最新のものを購入することをお勧めします。
また
- twitterで世界遺産検定の公式アカウントをフォローする
のもおすすめです。
試験前には最新情報をチェックできるかと思います。
絶対に勉強しておくべき2つの章
実は、世界遺産検定2級には効率の良い勉強方法というものがあります。
それは
- 世界遺産の基礎知識
- 日本の世界遺産
という2つの章をしっかりと学習するということです。
実はこの二つは参考書の最初の部分だけを占めている内容です。それなのに、試験問題全体の45%を占めています。
▲公式HPから引用(出題内容の詳細|世界遺産検定)
公式のテキストで分量を確認すると、これだけの量です。とても少ないですよね。
なのでこの二つの章だけをまずはきっちり勉強します。
そして「文化遺産」「自然遺産」の残りの部分を程よく覚えれば、必ず合格という流れになります。
それでは以下、私がどのように勉強したかをメモしておきます。
「世界遺産の基礎知識」の勉強の仕方
まずは参考書の最初にある「世界遺産の基礎知識」を覚えていきます。
私の場合は
- 参考書をざっと読む⇒じっくり読みなおす
- 過去問の「世界遺産の基礎知識」に関係するところだけ解く
- ノートに間違えた問題をまとめたり、ポイントをまとめる
- 参考書を読みなおす
- 過去問解きなおす
といった流れで勉強しました。
大体1~2日くらいで3まで終わらせ、後は少しずつ復習しました。
特に大切なのが2の部分。
過去問は解くだけでなく、間違った答えも含めて、どのような遺跡だったかを復習するのが大切です。
また、どういう傾向の問題が出されているか分析しながら解いていきましょう。
「世界遺産の基礎知識」の中で覚えておきたいポイント
例えば「世界遺産の基礎知識」の中で特に重要だと感じたのは
- 世界遺産条約制定までの流れ(1931年アテネ憲章~1972年国連環境会議までの主な出来事・年号・その特徴など)
- 「世界遺産条約履行のための作業指針」という名前と全10項目の内容
- 「完全性」と「真正性」の内容
- 世界遺産登録までの流れ
などになるかと思います。
暗記するのは難しいので、簡略化して頭にいれていくと良いです。
例えば「世界遺産条約履行のための作業指針」が示す登録基準10個を全部文字通り暗記するのは無理です。
なので、私は全て簡略化して
- 創造
- 文化交流
- 独特な文明と時代
- 建築・科学
- 集落・環境利用
- その他諸々
- 景観美
- 地球の歴史
- 生態系
- 絶滅危惧
と重要なキーワードだけを覚えて、イメージでとらえていました。
それから過去問でよく出る
- 6(その他)のみ登録は「負の遺産」
- 7(景観美)が当てはまるのは日本では「屋久島」のみ
- 10(絶滅危惧)が当てはまるのは日本では「知床」のみ
- 5(集落・環境利用)が当てはまるのは「白川郷」と「石見銀山」のみ
といった具体例と共に内容を頭に詰めていきました。
「世界遺産検定」の問題はすべてマーク式ですので
- 固有名詞を完璧に覚える必要はない
- 消去法で回答も可能
ということになります。
ですから、一つ一つ暗記をしておくというよりも、ざっくり概要を把握し、4択として提示された時に答えがわかるという状態であれば、合格できます。
「日本の世界遺産」の勉強の仕方
日本の世界遺産に関しては、私は
- 公式テキストの内容を読む
- ノートにまとめる
- 過去問の「日本の世界遺産」に関する問題だけを解く
- 過去問の答え合わせをしながら、また参考書を読み、理解を深める
- 過去問解きなおし
といった流れで勉強しました。
こちらは「世界遺産の基礎知識」より丁寧に勉強しました。
ノートをとるかとらないかは個人の自由だと思います。
ただ私は世界遺産に登録された順番で内容をまとめたかった(公式テキストはバラバラで紹介している)のでノートに登録順に重要事項をまとめていきました。
「世界遺産の基礎知識」と同じで過去問を中心に出題傾向を探っていきました。
特に
- 公式テキストの赤文字・黒文字の部分は絶対に覚える
- 過去問を解き、太文字になっていないのにも関わらず、問題に含まれていた用語を必ずチェックして覚える
という過程で勉強しました。
最近の「世界遺産」に関する情報を予め調べておく
また、最近の世界遺産に関する情報を調べておくと良いかもしれません。
過去問を分析した結果(例:2018年春受験)を例にとると
- 前年度の世界遺産委員会の開催国は?(例:2017年ポーランド・クラクフ)
- 次回の世界遺産委員会の議長国は?(例:2018年バーレーン・マナーマ)
- 前回、新たに危機遺産に登録されたのは?(例:ウィーン歴史地区、原因は高層ビルの建築)
- 現在の世界遺産の全登録件数は?(例:2017年までに1073件)
- 今年、審議される日本の世界遺産は?(例:長崎と天草地方の潜伏キリシタン/ 奄美大島)
- 前回、新たに登録された日本の世界遺産は?(例:2017年は神宿る島・沖ノ島)
といった問題が予想されましたので事前に調べたりしました。
こういった情報は参考書に書いていないので、最新の内容をネットで事前に確認すると良いと思います。
下のサイトは世界遺産の最新情報を調べるのによく使用しました。
>>[世界遺産] All About|世界遺産の最新情報・穴場情報を紹介
「世界で最初の世界遺産」はきちんと覚えておくと◎
大切なのは「世界遺産の基礎知識」と「日本の世界遺産」という2つの項目なのですが、もう一つ「世界で最初の世界遺産」もしっかり覚えておくとよいと思います。
他の世界遺産に比べて出題される傾向にあると感じました。
12個だけですし、それぞれ特徴があるので覚えやすいと思います。
世界遺産は概要をざっくり知っておくと◎
もう一つポイントとしては、残りの世界遺産を覚える際、各遺跡紹介のサブタイトルの部分に注目するのもコツだと思います。
例えば「首長ロイ・マタの旧所領」という世界遺産も
- 平和的統一を成し遂げた首長ゆかりの地
という見出しを覚えておくだけで、1つ正答率が上がると思います。
大体ここの部分を頭に入れておけば、各遺跡がどのようなものかイメージがざっくり頭に入るので問題に対応できるでしょう。
ちなみに私はご覧のように、愛用している緑の暗記ペンで好きなところに線を引きました。
が、実際に赤シートで隠して暗記するような作業は一度もしませんでした。
それでも合格できたので、あまり肩肘を張らなくて大丈夫だと思います。
主な勉強スケジュール
受験するなら、合格しなければということでスケジュールも立てました。
私が勉強期間として決めたのは約2週間。
正確にいえば16日。
週末3回分を勉強に費やして、合格しました。
具体的に記すと
- 1度目の土日(世界遺産の基礎知識、日本の世界遺産を学ぶ⇒この二つのカテゴリーの該当箇所の過去問だけ解く)
- 2度目の土日(残りの世界の遺産を覚える⇒残っていた全ての過去問を解く)
- 3度目の土日(過去問解きなおし・復習⇒日曜午後⇒世界遺産検定本番)
という流れです。
土日に6~8時間ほど勉強して、平日に1時間復習すれば十分な勉強時間が確保できます。
二度目の土日を終えたとき既に30時間越えでした。
この時点で、過去問を解きなおしたとき、合格を確信できる状態でした。
なのでギリギリ合格でもよいのであれば、20時間ほどの勉強時間で大丈夫かもしれません。
世界遺産検定2級の試験会場の雰囲気は?
試験会場の雰囲気は、若者がほとんどでした。
友だち同士で受験なのでしょうか?
和やかな雰囲気で、あまり気合を入れているといった受験者は多くなかったです。
受験者が多いので人は多かったですが、試験開始後30分で教室を出ることもできました。
混雑を避けて30分早めに退散することができたのは良かったです。
問題用紙は持ち帰り可能です。
世界遺産検定2級の合格発表
後日、解答をHPから確認することができ、自己採点できました。
郵送でも合格証明書や詳しい正答率が送られてきます。
個人的に反省点をまとめておくと、うっかりミスがいくつもあったこと、加えて時事問題の判断ミスが痛かったと思っています。
見直しは必須です…!
まとめ|世界遺産検定2級の勉強法とは?
ということで世界遺産検定の勉強方法をまとめてみました。
内容は
- 世界史・旅好きであれば勉強が楽しい
- 「世界遺産の基礎知識」と「日本の世界遺産」をおさえる
- マーク式なので概要を覚えていれば解ける
- 遺跡の紹介見出しでイメージをもつと記憶するのが楽
- 過去問から出題傾向を探る
- 最新の世界遺産に関する情報を知っておく
といったものになります。
補足:世界遺産検定を取得するメリットは?
「世界遺産検定」は2006年から開始された比較的新しい民間検定です。
メリットがあるのかと聞かれると何とも言えません。特に就職・受験で有利になるといったこともないでしょう。
いわば、完全な趣味資格。
もしメリットを1つ挙げろと言われたら、私は
女の子からのウケがい
世界遺産検定といえば
- 俳優の鈴木亮平さんが世界遺産検定1級取得
ということで知名度が向上した資格(私自身もそれをきっかけに世界遺産検定を知った女性の一人です)
▲『変態仮面』を見てから好きになりました。まだ見ていない方は必見です。
最近では
- ジャニーズの阿部亮平さんが世界遺産検定2級取得
ということで一部の女性の間では賑わっているようです。
鈴木亮平さんは英検1級取得者、阿部亮平さんは気象予報士合格者ということでインテリイケメンのイメージが強いというのも、女性が目をハートにする理由の1つだと思います。
補足2:注目度は右肩上がり!受けるなら早目が◎
真面目な話「世界遺産検定」は、数ある趣味資格の中でも
- 受験者数が右肩上がり(2017年の受験申し込み者は3万人越え)
で認知度が比較的高めです。
以前は4万人の受験者数を誇っていた歴史検定は、2015年で1万人という数字にまで減っています。世界遺産検定は、広報が非常に上手な印象もあります。
当たり前ですが
- これから先、世界遺産の数はどんどん増えていく
- 日本の世界遺産も、徐々に登録件数が増えている
ので、世界遺産の数が多くなり過ぎないうちに受験して、合格した方が楽なのではないかと個人的には思います。
実際受験してみると、3年ほど前にはなかったような英語を読んで世界遺産を選択するといった形式も増えていました。
過去問の方が簡単なようにも感じましたので、受けようと思った瞬間がチャンスかもしれません。
個人的な雑感ですが、2級の難易度は高くありません。
かつこの検定は、公式テキストがしっかりしていて勉強が楽しく手を付けやすいです。
- 世界史が好き(復習したい)
- 旅が好き(観光地をもっと知りたい)
- 女の子にモテたい(ちょっと自慢したい)
など、いろいろな視点から楽しめる資格だと思います。
ぜひ、興味がありましたらチャレンジしてみてほしいです。
私は世界遺産をすべて把握してみたいので、今後も一級取得を目指して勉強したいと思います!
★追記(世界遺産検定のメリット)
2018年調べでは、推薦やAO入試で、230校を超える国公立大学・私立大学・短期大学が世界遺産検定を評価すると公式アンケートで回答しているようです。
前述したとおり、2級に関しては非常に取得しやすい難易度(特に世界史選択者は内容的に有利だと感じました)ですので、入試の際のアピールポイントとして取得しておくのもアリですね。
こういった点も含め世界遺産検定は、非常に運営上手だなという印象です。
それでは、最後まで記事を読んでくださり、有難うございました!
後日談|世界遺産検定1級にも合格しました
その後に行われた検定で、無事1級も1発合格できました。
(わ~ぱちぱちぱち)
感想としては
- 1級は油断すると100%火傷する
という具合の難易度でした。
「世界遺産検定1級の難易度は?受験前に絶対に知っておきたい2級との違いを徹底分析」という記事に受験前に知っておきたい情報をまとめました。
2級とは、勉強法も変わってきますので、1級も取得するつもりで2級を受ける方は、ぜひ一読することをお勧め致します。
詳細に1級受験の勉強法について知りたい方は「世界遺産検定1級に最短で1発合格するために効果的だった勉強法」という記事を参考にしてください。
個人的に、世界遺産検定の最大のメリットは旅行が楽しくなることですね!
旅行をする際の目的地の幅が広がりました。
▲世界遺産検定受験後に訪れたイタリア・ドロミテの写真。世界遺産検定を受験していなければ、旅の候補地にはならなかったと思います。
こういった受験記がどなたかの役に立てば幸いです。
それでは、皆さんの合格を心から願っています!
実際に行った世界遺産に関する旅行記
ちなみに当ブログには、世界遺産の観光記録も多数あります。
すべて自分で撮影した写真での紹介なので、本や図版より
- リアルな世界遺産の姿
を知ることができるかも?
興味がある方は、旅行記にもお立ち寄りいただけると嬉しいです。
ちなみに私のおすすめの世界遺産は、ポーランドの古都クラクフです。
世界最初に選ばれた世界遺産の1つですので、必ず覚えておきましょう!
ポーランドは物価も安いし、本当に満足度高かったです。
ヨーロッパ一人旅ならウィーン歴史地区がおすすめですね!
こちらも高層ビル建設が理由で、2017年から危機遺産に入れられてしまったというのも、受験者は覚えておきたいポイントです。
せっかくの検定ですから、楽しみながら知識を深めていってください。
それでは最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!
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