小鹿田焼(おんたやき)購入レポ【店舗or通販?悩んだ末に楽天で一気買い】
1年以上前の話ですが、大坂梅田の某ショッピングセンターを歩いていた私は、とある「皿」に出会いました。
初めて見る特徴的な模様。
品があるけど気さくな感じ、古風なようでモダンにも見える、すごく使い勝手の良さそうな皿。
気になってひっくり返すと、ラベルには
小鹿田焼
と書かれてありました。
(こじかだやき?)
気になって近くにいた店員さんに読み方を尋ねると
「あ、それ”おんたやき”っていうお皿なんですよ~!」と教えてくれました。
おんたやき
買おうか、めっちゃ悩みました。
でも「衝動買いはよくない」と自分に言い聞かせて、その場から立ち去ることに。
そして1ヶ月後「もう一度、買いに行こう」と決心したのですが、いったい大坂梅田のどのショップにあのお皿があったのか阿呆な私はすっかり忘れてしまいまして結局、小鹿田焼は買えなかったというオチです。
それからなんとなく欲しいと思いながら保留してきたのですが。
先日ようやく念願の小鹿田焼をゲットました。
ここに至るまで色々とネットで情報を漁ったんですよね。
なので同じように「小鹿田焼がほしい」と思ってるけれども
- どこで買えるかわからない
- 安く購入する方法を探している
- 実際に使った人のレビュー知りたい
といった方の参考になるように、小鹿田焼を手に入れるまでの流れや、レビューをまとめておきます。
よろしければ、参考にしてください。
小鹿田焼は「重要無形文化財」~民芸陶の王様~
まずは、小鹿田焼(おんたやき)について簡単に紹介します。
小鹿田焼は、大分県日田市にある小鹿田皿山地区という場所で300年以上(1705年に開窯)にわたり作られ続けている民芸窯です。
その陶芸技法は高く評価されていて、1995年に国の重要無形文化財としても指定されています。
技術の伝承は、世襲制。
日田市の集落で
- 柳瀬
- 黒木
- 坂本
- 小袋(黒木系)
4姓をもつ(2021年現時点で)9軒の窯元が小鹿田焼をつくっています。
作り手によって少しずつ色合いや模様に異なるようですが、小鹿田焼はあくまで「小鹿田焼」という共有のブランドであるという認識から
- 作家の名前を入れない
というのが一つのルールになっているのも特徴です。
興味がある方にぜひ見てほしいのが、こちらの動画。
小鹿田焼が出来上がるまでの過程がよくわかりますし、職人さんが時間をかけて作っているのだな、と実感するものがありました。
これを見て「やっぱり小鹿田焼を買おう!!!」と気持ちが再熱しましたので、興味がある方はぜひ。
大阪で小鹿田焼を売っている店を探して訪問
私が最初に調べたのが、小鹿田焼を扱っているお店です。
まずは色々な種類の小鹿田焼を実際に目で見て触りたいと思って、小鹿田焼の取り扱いが多いお店を居住地域(大阪)で探しました。
すると
という可愛い名前が挙がってきました。
お電話してみると「高槻店に小鹿田焼、たくさん入荷したよ」と教えてももらえたので早速足を運んでみました。
小鹿田焼ってネットでも在庫数が少なかったんですよね。
なので「と言っても、そんなにたくさんはないだろうな」という気持ちで向かったのですが
小鹿田焼たくさんあった
こじんまりとしたお店でしたが(たまたまなのか)小鹿田焼、色々とチェックすることができました。
※写真撮影OKでした。
で、めちゃくちゃ悩みました。
お茶碗などもあって値段も2200円くらいだったのでいいな~と思ったり。
いやいややっぱり大皿だろと思ったり、こっちのほうが深いなとかこっちのほうが色がいいなとか吟味したり。
で、最終的に私が買ったお皿がこちら
小鹿田焼じゃない皿
「いやいやなんでやねーん」って感じなのですが、迷いすぎて逆に選べなかったんです(汗)
こちらは京都の翔光窯の小皿です。
もこもこ手に馴染むような優しい感じに一目惚れして買ってしまいました、漬物でものせます。
メルカリで中古の掘り出し物を探す
ただ結局ほしくて「なんで買わなかったんだ」と後悔すること。
そこで
- メルカリ
- 中古
を検討してみることにしました。
小鹿田焼は多くはないですが出品があり、値段も手頃なものがありました。
ただどうしても
- 送料
を考えたときに、出品者も安くできないんだろうなと思うものがありました。
あと基本「中古」になってしまうのに、カモシカ雑貨店で見てきた新品とそれほど値段が変わらない気がしてメルカリでの購入は諦めることにしました。
小鹿田焼の需要が高まり、在庫切ればかりに
結局、コロナの感染者数も増えてしまって、気軽に出かけることも難しくなり。
ネットショップで小鹿田焼を購入する道を模索しました。
で、めっちゃ調べたんですけど「在庫なし」ばっかりだったんですよ、本当にビックリしました。
なんでも(2021年2月に)
- ブラタモリ
で紹介されたことをきっかけに、需要が高まっていたようなんです。
結局、私は楽天にあった「うつわのクラフトなかつか」というお店で購入しました。
(ここは在庫が豊富だった)
購入したのは
- 飛び鉋(白)21cm(七寸)
- 刷毛目(白)18cm(六寸)
という2種類です。
楽天だったので、4620円からポイントで2000円引いて2620円という安さで済みました。
注文して二日後には発送の連絡もあったので安心感もありました。
良かったら参考にしてください。
実際に購入した小鹿田焼の写真&レビュー
実際に購入した小鹿田焼のレビューも書いておきます。
一言でまとめると
買ってよかった
念願だったので大満足でした。
ちょっと具体的に使用感や使いやすさなどについても、メモしておきますね。
小鹿田焼の文化的価値を抜きにして、単純にお皿としての魅力としては
- 軽さ
- シンプルさ
この2点にあると思いました。
軽くてサッと取り出して使いやすい
もしかするとモノによる(?)のかもしれませんが、基本的に小鹿田焼は
- 軽い皿
です。
見た目は結構どっしりして見えるじゃないですか、ところがどっこい割と軽いんですよ。
食器棚から取り出しやすい皿って、やっぱり使いたくなるじゃないですか。
さっと日常使いできる、これが小鹿田焼の魅力ですね。
実際、小鹿田焼は嗜好品ではなく生活に溶け込む皿というのが一つのコンセプトのようで、やはり使い勝手の良さが大きな魅力なんですよね。
「民芸窯の王様」なんて語ると、少し緊張してしまう人もいるかもしれませんが、そういった重々しさは一切ないです。
シンプルでさりげない模様
もう一つ「使いやすさ」に通じる魅力として
- シンプル
- さりげない
- 飽きない
色合いや模様があげられます。
一見すると少し地味なくらいなんですが、凡庸性の高さが素晴らしくて色々と盛るのが楽しくなりました。
飛び鉋はこんな感じ。
繊細さが魅力。
ザラザラしているようでそうでもないので、くぼんでいて料理が詰まるとかそういう心配は皆無です。
なんていうか飽きにくい。
刷毛目はツヤっとしていて、光沢があります。
大きな貝殻(?)のような上品さが魅力です。
どちらも自己主張少なめなのに、食事を美味しく見せる力は発揮してくれる万能皿なんですよね。
いっそ、和食器をすべて小鹿田焼にしようかと思うくらい気に入ってます。
小鹿田焼おすすめのサイズは?
ちなみにお皿選びで悩む点が
- サイズ選び
です。
個人的に小鹿田焼でおすすめなのは、七寸皿(21cm)になります。
一人前のパスタなどがちょうど盛れるスタンダードなサイズで、値段も手頃なものが揃っています。
私も悩みましたが、七寸にして良かったです。
とりあえず何でも盛れる。
八寸皿にすれば一回り大きくなるので、盛り付けをしても余白が大きくうまれて、よりキレイかもしれません。
が、七寸と八寸だと結構値段に差が出てくるんですよね。
なのでとりあえず普段遣いの皿がほしいということであれば、七寸でOKかなと感じました。
家族がいるということでしたら
- 二人用の大皿
をどんと買ってしまって、取り分け用の料理を盛るのもアリだと思います。
お皿は人数分買うと大変になってしまう大家族もいるでしょうし、その辺は人によって異なるのかもしれません。
個人的には購入した六寸の中皿もすごく良かったです。
形や深さは皿によるかもしれませんが、ちょっとした汁物を盛れると、使い勝手が良くて重宝しますね。
なんでもちょっと高級っぽい感じになって得した気分に(笑)
あと
- 飛び鉋
- 刷毛目
どちらも違った良さがあって甲乙つけがたいです。
柄も一つ一つ手作業で入れられているんだなと思うと味わいを感じますし、単純なのでちょっと色ムラがあるくらいでもいいなと思えてしまいます。
小鹿田焼を使う前に知っておきたい注意点
購入時に説明のないショップもあると思うので、一応書いておきますが
- 電子レンジ
- オーブン
- 食器洗浄機
は陶器においては基本的に使用不可です。
ですが色々と調べてみると
1250度まで焼き上げた器ですから全く問題ないと思います。
我が家でも割れたりヒビが入ったりという事はありません。
普通に使っていただいても問題はないと思います。但し、長時間のオーブン料理はご遠慮ください。
小鹿田焼 渓聲館
というショップもありました。
電子レンジや食器洗浄機は◎にしてるショップは結構あるので、それほど神経質にならなくても大丈夫そうです。
あとは軽いので割れやすいかな…という心配だけがあります。
小さなお子さんがいるご家庭とかは、ちょっと不安かも。
この点については、これから何年もつか自分自身が経験してみて割れることがあったら、またここにメモしておきます。
陶器は最初に「目止め」しよう
もう一つは
- 目止め
は知っておきましょう。
陶器は、無数の小さな穴が空いています。
なのでここに汁や油が入ると、カビや匂いの原因になってしまうんです。
そのため陶器は
- 米の研ぎ汁
を使って、コーディングを最初に行ってから使うというのが「目止め」です。
やり方は簡単で
- 米の研ぎ汁に皿入れる
- 15分くらい弱火で煮る
- 日を止めて放置
あとは洗って普通に使えば◎です。
何も難しいことはないので、お皿を長く大切に使うためにもぜひやっておきましょうね。
小鹿田焼の買えるネットショップはどこ?
最後に小鹿田焼が買えるネットショップもまとめておきます。
私が購入した時期は「在庫切れ」ばかりでしたが、今チェックしたら在庫増えている印象です。
ちなみに、調べると一番最初に出て着やすいのが
というお店ですが送料必要なのがネックなんですよね。
「BEAMS(ビームス)」でも、オシャレな感じで売っています(が、高いです)
以下は、すべて楽天で3980円から送料無料になるショップ選びましたので参考にしてください。
iraka(イラカ)
まずは楽天にある「iraka(イラカ)」さんで買える小鹿田焼です。
オシャレなショップです。
少しお高めですが、人気のある白飛び鉋模様もあります。
「坂本工窯」を中心に品揃えがあり、限られていますが柄もいくつか選べます。
みんげいおくむら
次は楽天にある「みんげいおくむら」というショップです。
ここは在庫数多めで種類も豊富です。
洒落っ気がないのでスルーしてしまう人もいるかもしれませんが、在庫豊富なので狙い目のショップですね。
小皿、深皿、湯呑に茶碗。
1000円から購入できるものもありますし、送料無料のものもあります。
クリエートショップ楽天市場
次に紹介するのは「クリエートショップ楽天市場」です。
ここはマグカップやタンブラー、スープカップなども売っています。
タンブラー良い感じです。
ここも意外な掘り出し物が見つかるショップだと思います。
AREKORE
次に紹介するのは「AREKORE」というお店です。
いかにもオシャレな感じです。
盛り付けたときの写真などもあるので参考になりますね。
ここは在庫数がない(売り切れ多い)気がしますが、女性人気が高そうな色合いやデザインが多い印象です。
うつわの店クラフトなかつか
最後に私が実際に購入したのが「うつわの店クラフトなかつか」というショップです。
値段も手頃で(そのとき品切れのお店が多かったのですが)在庫もあったので選びました。
小鹿田焼以外にも色々なお皿があって欲しくなってしまいました。
発送も早かったのでおすすめです。
小鹿田焼と似てる「小石原焼」
ちなみに小鹿田焼とすごく似ている
- 小石原焼
というのもあります。
小鹿田焼のルーツになるのが、この「小石原焼」になります。
つまり兄弟窯の関係で、見た目にも共通点(飛び鉋や刷毛目など)が多いんです。
小石原焼は供給も多く、デザイン性の高い(より鮮やかでオシャレな感じの)お皿が多いのが特徴かなと思います。
値段も小鹿田焼より安く買えます。
デザインパターンも豊富ですね。
小鹿田焼との違いも簡単に書いておきます。
端的に言えば、小鹿田焼は重要無形文化財です。
それは代々長子相続で弟子を取らなかったこともあり、小石原から伝わった伝統技法がよく保存されているというのが大きな理由なのだそうです。
加えて
- 土
- 水
すべて小鹿田の土地のものを利用しているというのも、特徴になります。
その土地の土を使って、川の水を引いて、手作業で模様を入れて、たった9軒の蔵元なので供給も限られています。
あと熊本地震の影響で壊滅的な被害を受けたようで(窯元も2019年に10軒から9軒に減少)少しでもこういったものにお金を出して応援できたらなと思いました。
まとめ|小鹿田焼、既にもう1枚ほしい
ということで今回は念願の小鹿田焼を購入したので
- どこで買えるか?
- 使った感想は?
- おすすめのサイズは?
といった諸々の情報をまとめてみました。
小鹿田焼の口コミが知りたい方や、ショップ漁りで私のように苦労した人の参考になれば幸いです。
小鹿田焼いいです。
届いたときは「あ~~~やっぱりちょっと地味かな」とも感じたのですが、料理盛り付けたらすごく気に入っちゃって。
シンプルだけど適当にドガッとのせても料理が映える気がします。
長く普段遣いに使えるお皿って感じです。
既にもう一皿追加でほしいくらいなので、個人的にはとてもおすすめです。
洋皿も素敵ですが、最近ではなるべく日本のものを選びながら消費者として気に入ったものを応援できたらとも思います。
ということでぜひ参考にしてください。
それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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